女優の山田杏奈さん主演の映画『山女』が6月30日に公開。今回⼭⽥杏奈さんのメイキングカットと新たな場⾯スチール、併せて福永壮志監督と本⼈コメントが解禁された。
⼤飢饉に襲われた 18 世紀末の東北の寒村。先代の罪を負った家の娘・凛は、⼈々から蔑まされながらも逞しく⽣きている。ある⽇、飢えに耐えかねた⽗の伊兵衛が盗みを働いてしまう。⽗の罪を被った凛は、⾃ら村を去り、禁じられた⼭へと⾜を踏み⼊れる。そこで、伝説の存在として恐れられる“⼭男”と出会い、凛の運命は⼤きく動き出す……。柳⽥國男の名著「遠野物語」から着想を得た本作は、⾃然を前にしてあまりに無⼒な⼈間の脆さ、村社会の持つ閉鎖性と同調圧⼒、⾝分や性別における差別、信仰の敬虔さと危うさを浮き彫りにしながら、⼀⼈の⼥性が⾃らの意思で⼈⽣を選び取るまでを描いたオリジナルストーリーだ。
今回解禁されたのは、⼭⽥杏奈さんの多様な表情を捉えたメイキングカットと場⾯写真。福永監督からの演出指導を真摯に受ける様⼦や、⼀⽅で監督と談笑しとびきりの笑顔を⾒せる姿が収められたメイキングカットに加え、場⾯写真では、⼒強い眼差しで何かを凝視する凛や、⼭の中で⽊漏れ⽇に包まれ佇む凛を写した神秘的な⼀枚も。
⼭⽥さんを起⽤した理由について、福永監督は「佇まいです。どこか野⽣的で、この映画の世界観の中で地に⾜をつけて⽣きられる存在感を持っていると思いました」と説明。続けて、「もう⼀つは⽬の奥の輝きです。どんなにつらい経験をしても消えない⽬の輝きには、何が起きても動じないような芯の強さが感じられて、映画の観客にとっての希望にもなると思いました」と話し、⼭⽥さんの佇まいと眼差しに、理不尽な逆境をも運命として受け⼊れ、⾃分の⽣き⽅に⽬覚めていく凛を⾒出したことを語った。
⼀⽅、⼭⽥さんは⾃⾝が演じた凛について、「私が凛に感じたのは、諦めの精神みたいなものです。どん底にいるから、そもそも⼈間に期待をしていない。その感覚は現代の若い世代にもつながる気がします」と⾔及。「私も“悟り世代”と呼ばれる世代で、わりとそういうところがあるんですよ。何かを諦めているからこその強さもあると思うんです」と、凛との共通点を明かした。
『⼭⼥』は、6 ⽉ 30 ⽇(⾦)ユーロスペース、シネスイッチ銀座、7 ⽉ 1 ⽇(⼟)新宿 Kʼs cinema ほか全国順次公開。
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