アンジュルム 新メンバー・長野桃羽、初めての武道館に「星みたいですね!」

アンジュルム

 

ハロー!プロジェクトのアンジュルムが30日、東京・日本武道館で『アンジュルム 2025 autumn 「Keep Your Smile!」 final』を開催し、約9,500人のファンが集結した。オンライン動画配信サービスHuluによるライブ配信や全国51館(台北含む)でのライブビューイングも実施され、多くのファンがこの熱狂のステージを共有した。

この日は、9月6日からスタートし、日本武道館公演を含め全17会場37公演を回ったライブツアー『アンジュルム ライブツアー 2025秋~Keep Your Smile!~』の千秋楽(うち2会場・4公演は中止のため、2026年2月に振替公演を開催)だった。今年6月に伊勢鈴蘭がリーダーに就任し、8月には新メンバー・長野桃羽が加入した新体制での初の日本武道館公演ということもあり、開演前からファンの期待感は最高潮に高まっていた。

今回のツアーは、前身グループ・スマイレージがライブハウスツアーから始まったという歴史に立ち返り、“初心に帰って個々の技術・魅せ方を磨こう”というテーマのもと、全国のライブハウスで開催された。そしてツアータイトルには、アンジュルムの円陣の掛け声である「Keep Your Smile!」が掲げられ、“しんどいときでも笑顔を絶やさずに頑張ろうよ!”という意味が込められている。会場が暗転し、ステージ裏でスタンバイするメンバーたちがモニターに映し出されると、リーダーの伊勢鈴蘭が「ついに日本武道館、やってきました!楽しんでいくぞー!」と力強く声をかけ、円陣からライブがスタートした。

グループ名の由来でもある“天使”をモチーフにした真っ白な衣装をまとったメンバーたちがステージに登場すると、1曲目の『愛すべきべき Human Life』でハッピーに幕開け。今年8月に加入した新メンバーの長野桃羽も、自身のメンバーカラーであるイエローの照明に包まれたステージで、弾ける笑顔で堂々たるパフォーマンスを届け、新メンバーとは思えないほどグループに馴染んでいる様子を見せつけた。為永幸音の「武道館、声出していくよ!」という煽りから、『出すぎた杭は打たれない』『乙女の逆襲』と続き、会場の温度は一気にヒートアップ。さらに11月12日にリリースしたニューアルバム『Keep Your Smile!』に収録された『トラブルメーカー』を披露。挑発的な雰囲気も感じるアンジュルムの新たなカラーを引き出した一曲を、メンバーたちは自信たっぷりにパフォーマンスしていった。

MCでは、伊勢鈴蘭が「日本武道館にお集まりのみなさん、ようこそ!」と挨拶すると、集まったファンからは熱い歓声が上がった。今回のライブはオンライン動画配信サービスHuluによるライブ配信、全国51館と台北の映画館にてライブビューイングが実施されており、メンバーたちは「見えてますか?」「元気ですか?」と画面の向こうにいるファンにも熱心に声をかけた。

日本武道館のステージに初めて立つ長野桃羽は、「自分がこの舞台に立つことが信じられなかったんですけど、みなさんの姿を見て感動しています」と率直な気持ちを吐露。カラフルなペンライトで埋め尽くされた客席を眺めながら「星みたいですね!」と満面の笑顔を見せた。伊勢鈴蘭はこの秋ツアーについて「ファンのみなさんと作り上げてきて、その熱さに救われてきた」と振り返り、「武道館の天井が抜けちゃうくらい、声出せますか?」と、新体制としては初の日本武道館公演をこれまで以上に熱いライブにしようと意気込みを語った。

川名凜の曲振りからスタートしたのは、ニューアルバムから『FAST PASS』。ユニークさもパワフルさも存分に堪能できる、アンジュルムの魅力が詰まった一曲だ。続く『明晩、ギャラクシー劇場で』『ぶっ壊したい』『愛されルート A or B?』とグルーヴを感じさせる楽曲を立て続けに披露したあとは、ニューアルバムに収録された『右ななめ後ろから』を初パフォーマンス。ピアノサウンドが印象的な切ないラブソングにのせて、ひとりひとりの歌声が会場にじんわりと染み渡っていった。

続いてムードを一気に変え、前身グループ・スマイレージ楽曲のメドレーがスタート。まず伊勢鈴蘭・松本わかな・下井谷幸穂・後藤花・長野桃羽は、『自転車チリリン』をまるで学校の帰り道のようにメンバー同士でコミュニケーションを取りながら披露。『黄色い自転車とサンドウィッチ』では黄色のハンドルが付いたスタンドを用い、瑞々しくパフォーマンスした。入れ替わりで為永幸音・橋迫鈴・川名凜・平山遊季が登場すると、『新・日本のすすめ!』では疾走感のあるサウンドに負けないダイナミックなボーカルで楽しませ、『寒いね。』では雪が降る演出の中、ファンを楽曲の世界観へと引き込んでいった。

スマイレージを意識したカラフルなミニスカート衣装に身を包んだメンバーがステージに揃い、『プリーズ ミニスカ ポストウーマン!』でキュートにファンを魅了したかと思うと、『私、ちょいとカワイイ裏番長』では長野桃羽の「元気残ってる?サボってないよね?」という煽りから「ちょいカワ」コールがスタート。橋迫鈴が「日本武道館、私たちにかかってこい!」と畳み掛け、熱いロックサウンドで会場のボルテージをさらに高めていった。

川名凜と後藤花のフェイクのぶつかり合いが会場を盛り上げた『Survive~生きてく為に夢を見んだ』、アンジュルムの強さを見せつける『赤いイヤホン』、橋迫鈴と為永幸音のダンスが会場のテンションをさらに上げた『アイノケダモノ』とノンストップで勢いを加速していくと、『限りあるMoment』ではエネルギッシュな歌声を武道館に響かせる。ファンの熱いコールを受けながら『大器晩成』でステージはさらに熱さを増し、最後は『友よ』で「またライブで会おう!」と約束するかのように会場がひとつになり、本編は終了した。

ファンからの力強い「アンジュルム」コールが巻き起こると、アンコールでは、メンバーがギラギラと輝く紫のスパンコールが印象的な衣装で登場。ニューアルバムから『プリズンブレイカー』を初披露し、重厚感のあるロックサウンドにのせた迫力あるボーカルやフェイクで、アンジュルムの新境地を見せつけた。

最後のMCでは、メンバーそれぞれが今回のツアーと武道館公演への思いを語った。

長野は「初めてのツアーで、最初はガチガチで不安でいっぱいだったんですけど、皆さんが暖かく迎えてくださったのを覚えます。今回はこの武道館で、みなさんと素敵な時間を過ごすことができて本当に嬉しいです。これからも、もっと楽しい思い出を作れたらいいな」と今後の活動へ思いを馳せた。

後藤は「アンジュルムとして活動していると、悲しいとか嬉しいとか悔しいとか、いろんな感情に出会うことがあって、だからこそ自分はこの時間がすごく大事だと思う。うまく言葉にできないんですけど、とにかく言いたいことは1つ。皆さんが大好きということで! これからもアンジュルムとして精一杯頑張っていきます」とファンへ熱い思いを伝える。

下井谷は「この9人全員で日本武道館に立てたことが本当に嬉しい。スマイレージさんの曲や、アンジュルムの曲を踊って歌って、可愛いも、かっこいいも、美しいも、全部をパフォーマンスで表せて、もうね!楽しかったでしょ? それを9人でできたことが嬉しかったです!」と喜びを語った。

平山はツアーで印象に残ってることとして、『私、ちょいとカワイイ裏番長』冒頭の煽りが、先輩メンバーの提案により後輩メンバーである平山・下井谷・後藤・長野が担当したことに触れ、「先輩の愛をすごく感じました。移り変わっていくこのグループをより愛して、アンジュルムの役に立てるようなメンバーになっていきたいと改めて思いました」と話す。

松本は、「どの公演も印象深かった」とツアーを振り返り、全国各地のライブハウスを回ったことで、9人の絆も、ファンとの絆もすごく深まったと語った。さらに「今日の私は『Keep Your Smile』が目標だったので、最後まで笑顔で、皆さんと一緒に目標達成して終わりたい。今日も最高に楽しかったです!」と笑った。

為永は、新人の長野をはじめ後輩たちが「キラキラ輝いてた」と感じたと同時に、自身が初めて日本武道館に立ったことを思い出し、「当時は”自分の力で立っているんじゃない“と感じていたけど、先輩が”みんなで立っているんだよ”と言ってくれるのが嬉しかった」とにっこり。よい先輩や後輩に恵まれたことを感謝し、「最高のメンバーでここに立ててよかった」と満足げ。

川名は、「本当に全員でこの空間を作り上げてると実感したツアーでした」と感謝し、「これからもたくさんたくさん思い出を作りたい。アンジュルムのライブをまだまだ盛り上げて、もっともっとパワーアップしていけるようにこれからも頑張ります」と意気込んだ。

為永のコメントを聞いて涙を見せていた橋迫は、自身も同じように悩んだ過去を明かし、「でも今回はツアーを通して、自分の力でここに立てていると思う。それが皆さんにも伝えられたんじゃないかな」と想いを語った。「9人でもっともっと上を目指して頑張っていきたい」と意気込みつつ、「最近視力が低下してきているので、ブルーベリーを食べて、みなさんの表情をもっと見られるように回復させていただきます!」とファンを笑わせた。

伊勢もまた当時は同じ思いを抱いていたと涙を浮かべつつも、「でも、リーダーの立場になって振り返ると、あの時だって、自分の力で立ってたなって思えるようになった」と今の心境を語った。「みんな誰しも通ってくる道だと思うんですけど、今日はみんなで全力になれて、みんなで本当に戦ったと思っているから、この9人の始まりとしては本当にすごくいい第一歩を踏めたんじゃないかな?どうですか?」とファンに投げかけると、会場からは温かい拍手が送られる。そして「今日という日を自信に変えて、頑張っていきたい」と希望に満ち溢れた眼差しで語った。

続けて、伊勢が「明日からも頑張れるように、応援の気持ちをこめて」と話し、披露されたのは『THANK YOU, HELLO GOOD BYE』。メンバー同士の絆を感じさせる美しいハーモニーに、会場は温かな雰囲気に。

そしてラストを飾ったのは、スマイレージ時代からのライブ定番曲『スキちゃん』。間奏ではメンバーがセンターステージへと走り、ファンは楽曲にあわせて「◯◯がスキちゃん!」とひとりひとりの名前をコール。その声に応えるように、9人それぞれがきらめく笑顔で日本武道館公演を締めくくった。

今回のコンサートで披露した新曲も収録されているニューアルバム『Keep Your Smile!』は、オリコン週間デジタルアルバムランキング(11月24日付)で1位を獲得した。また12月29日には「COUNTDOWN JAPAN 25/26」への出演も決定しているアンジュルム。彼女たちは残り少ない2025年、そして2026年も勢いを止めることなく走り抜けていく。


アンジュルム 2025 autumn 「Keep Your Smile!」 final
11月30日(日) 日本武道館

■セットリスト
1 愛すべきべき Human Life
2 出すぎた杭は打たれない
3 乙女の逆襲
4 トラブルメーカー
5 FAST PASS
6 明晩、ギャラクシー劇場で
7 ぶっ壊したい
8 愛されルート A or B?
9 右ななめ後ろから
10 自転車チリリン / 伊勢・松本・下井谷・後藤・長野
11 黄色い自転車とサンドウィッチ / 伊勢・松本・下井谷・後藤・長野
12 新・日本のすすめ! / 為永・橋迫・川名・平山
13 寒いね。 / 為永・橋迫・川名・平山
14 プリーズ ミニスカ ポストウーマン!
15 私、ちょいとカワイイ裏番長
16 Survive~生きてく為に夢を見んだ
17 赤いイヤホン
18 アイノケダモノ
19 限りあるMoment
20 大器晩成
21 友よ
<アンコール>
EN1 プリズンブレイカー
EN2 THANK YOU, HELLO GOOD BYE
EN3 スキちゃん

■リリース情報
11月12日(水)発売 アルバム「Keep Your Smile!」
商品ページ:https://www.helloproject.com/angerme/release/detail/HKCN-50860/

■コンサート情報
・Hello! Project Year-End Party 2025 ~GOOD BYE & HELLO ! ~
12/30(火)・31(水) 品川ステラボール (東京)
https://www.helloproject.com/angerme/event/detail/4cff27dc1740307023748f33c351e320e77b10bd/
・Hello! Project 2026 Winter -White Tales-/-Silver Trails-
出演:モーニング娘。’26 / アンジュルム / Juice=Juice / つばきファクトリー
BEYOOOOONDS / OCHA NORMA / ロージークロニクル
2026年
1月2日(金)・3日(土)・4日(日)・10日(土)・11日(日) 品川ステラボール (東京)
1月17日(土)・18日(日) オリックス劇場 (大阪)
1月24日(土)・25日(日) Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール (愛知)
1月31日(土) 上野学園ホール (広島)
2月1日(日) 福岡サンパレス ホテル&ホール (福岡)
2月11日(水) 仙台サンプラザホール (宮城)
2月21日(土) カナモトホール (北海道)
https://www.helloproject.com/angerme/event/detail/fc4538a15811a2eac56f6078e600419536645db5/

■イベント情報
「COUNTDOWN JAPAN 25/26」
12月29日(月) 幕張メッセ国際展示場1~11ホール・イベントホール
https://www.helloproject.com/angerme/event/detail/2c8253e83c14b546e1b3da01fed321fd17abdba2/

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