Palette Parade比嘉ゆめの生誕祭2024「私の姿を見た人が、明日も頑張ろうと思えるアイドルになりたい」
Palette Paradeが、9月14日に渋谷WWW Xで「比嘉ゆめの生誕祭2024〜夏のわすれもの〜」を開催した。
グループ結成当初からのメンバーである比嘉の生誕ライブは、今回で4度目。この夏に3人の新メンバーを迎えたパレパレによる豪華なパフォーマンスが披露された。
“夢の”世界へようこそ
軽快なSEとともに、白と水色のドレスをまとった比嘉がステージへ飛び出す。スタートにふさわしいメンバーの笑顔ハジける楽曲「ときしゅわ!」が流れ出すと、彼女自ら「比嘉ゆめの生誕祭、全員盛り上がれ!」とシャウト。ホワイトのヘッドドレスを揺らしながら会場のテンションを上げていく。
間髪をいれずに「スタートライン」のドラムスが鳴り響くと、ファンも呼応するようにクラップ。新メンバーの山﨑悠楓が「今日はみんなの大好きなゆめのちゃんに愛を伝えましょう!」と声を上げ観客をさらに沸かせる。続けて「gemmy day」と明るい楽曲が披露されていくなか、中野小陽が「今日は“夢の”世界にどっぷりつかっちゃいましょう!」と叫ぶと会場のボルテージは早くも最高潮に。
自己紹介MCでは、葵うたが「ゆめのちゃんのマブダチです!」と言うと、メンバーが「ずるい!」と声を上げる場面も。そして、比嘉が自己紹介を終えたタイミングに合わせ、白川千尋による先導のもと「ゆめのちゃん、お誕生日おめでとう!」と会場全体がコール。比嘉は飛び跳ねて喜びながら、感極まった表情も見せた。
生誕衣装の話では、比嘉が「毎年水色なので、今回はテイストを変えて白も入れてみました」と語った。自分自身のキャラを描いたという生誕Tシャツの話題では、メンバーからイラストに黒目がない理由を聞かれると「目が真っ白のままなのは、みなさんが自由にデザインできるようにするためです。メンバーのみんなには、まだその着眼点がないんだね!」と話し、会場が笑いに包まれた。
カバー曲のコンセプトは「新しい私」
まだまだ夏は終わらないとばかりに鳴り響く「スプラッシュアンカー」で第二ブロックがスタート。大盛りあがりのなか、突如メンバーが比嘉を残しステージを去る。生誕祭の目玉ともいえるカバー曲の始まりだ。
胸に手をあて、目を閉じながら比嘉が歌い出したのは、宇多田ヒカルの「First Love」。彼女の持ち味である甘い歌声に伸びやかな高音が乗り、会場がまるで穏やかな夜の海のような雰囲気に。
続けて、葵うた、夏目志穂が比嘉と合流。乃木坂46の「シンクロニシティ」が始まると、ファンからどよめきと期待の声が。柔らかくも力強いパフォーマンスに、会場が“いま”しか味わえないであろう熱を帯びていく。
歌い終わりとともに、中野小陽、白川千尋、山﨑悠楓、髙橋來都葉が比嘉のもとへ駆けつける。5人によるAKB48の「Everyday、カチューシャ」が始まった。誰もが知る人気曲とパレパレのコラボレーションに、これまでにない盛り上がりを見せる観客たち。曲の最後には、笑顔の比嘉を中心に全員で抱き合う姿も。
明るくカラフルなライトがステージ全体を照らし始めると、メンバー全員が集合。「起きて笑おう果報者」が流れ出し、落ちサビでは熱い“ゆめの”コールに会場が揺れた。
カバー曲を選定した理由について、比嘉は「“新しい私を見てもらいたい”という気持ちで、歌をじっくり聞いてもらえるFirst Loveを選んだ」と話す。続けて「AKB48さんと乃木坂46さんは、自分がアイドルにハマるきっかけだったのでチョイスした」と語った。
次の“夏の終わり”を楽しみに
“最近パレパレに加わってくれた心強い曲”という比嘉の紹介とともに始まったのは、7人体制の強みを活かした美しいコーラスが魅力の「domino」。続けて披露された「シャイガール」では、冒頭の比嘉による情熱的なアカペラに、ファンが息を呑む様子も。
「ここからがラストスパート!」とメンバーが声を上げ、パレパレのなかでもメッセージ性の強い歌詞が特徴の「フレフレ」が流れ出す。同じく言葉のエネルギーに満ちた楽曲の「わたしトレイン」のなかでは「ねえいつか迎える最期は笑顔でいられるように」とセンセーショナルな歌詞を頼もしく歌い上げる比嘉に会場が釘付けになっていた。
ラストMCで「あの日、アイドルのオーディションを受けたことは間違っていなかった。」と語ったところで、比嘉から今日初めての涙がこぼれる。即座にフォローへ駆けよるメンバーたち。
そして「これからもPalette Paradeをよろしくお願いします!」と涙をこらえながら話す比嘉の後ろから聞こえてきたのは、メンバーによるハッピーバースデーの歌声。
生誕祭ならではのサプライズ演出として、比嘉の姿が描かれた水色のフィルムケーキや、現体制発表後の新衣装をあしらったアルバム、そして花束が手渡された。比嘉は「かわいい!すごい!」と今日一番の笑顔を見せる。
幸せな空気に包まれるなかで「最後はこの曲で、みんなにありがとうの気持ちを伝えたい」とのメッセージとともに、比嘉が作詞をした楽曲である「アイビー」が流れる。「僕がいる景色はさ、満員のフィナーレがいいから」と歌う彼女に合わせるように、水色のサイリウムが会場を埋め尽くす。
パフォーマンスを終えると、比嘉は「この生誕祭を、また明日から頑張ろうと思うきっかけにしてほしい。そしてこれからも、ずっと私の側にいてください。」とファンに向けたメッセージを送る。ステージの端から端まで移動しながら、深く丁寧にお辞儀をして彼女はステージをあとにした。
公演終了後におこなわれた特典会は、会場の廊下や階段にまで及ぶほどの長蛇の列。熱気冷めやらぬライブハウスから離れると、すっかりと太陽が隠れた渋谷の街には、夏の終わり独特の寂しさのようなものが漂っていた。
比嘉はステージのなかで、本公演のタイトルである「夏のわすれもの」には、“これまで一緒に過ごしてくれたみなさんや、新しく出会えた方と最後の夏を送りたい”という思いを込めたことを話していた。彼女がアイドルでいるかぎり、また夏の終わりが楽しみになるような公演だった。
■セットリスト
比嘉ゆめの生誕祭2024〜夏のわすれもの〜 2024年9月14日(土) 渋谷WWW X
01. ときしゅわ!
02. スタートライン
03. gemmy day
04. スプラッシュアンカー
05. First Love(カバー)
06. シンクロニシティ(カバー)
07. Everyday、カチューシャ(カバー)
08. 起きて笑おう果報者
09. domino
10. シャイガール
11. フレフレ
12. わたしトレイン
13. アイビー
Palette Parade 公式サイト https://paletteparade-idol.com/
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