【東京女子流インタビュー】“オトナの恋愛”“女子の内緒話”を描いた新曲をリリース「今の女子流のよさを存分に引き出してもらった曲」

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4人組ダンス&ボーカルグループ・東京女子流が18日、ミュージックカードによるシングル『ストロベリーフロート』をリリース。この新曲について、そして11周年を迎えたグループの現在とこれからについてメンバーに聞いた。シングルのテーマにも合った、女子会感たっぷりのインタビュ―に!?

--まず東京女子流は5月で11周年となりました。節目となった10周年と比べていかがですか?

庄司芽生「昨年は10周年記念でEPを出したり記念ライブをやらせていただいたり、アニバーサリーイヤーという感じの1年だったんですけど、そこから11周年で一歩進んだ感じです。今年の女子流の『より多くの楽曲をみなさんに届ける』という目標とともに、2021年は新たな自分たちに出会うために、そして届けていくために進んでいっている年になるのかなと感じています」

山邊未夢「10周年と11周年って1年しか違わないんですけど、気持ち的にはすごく大きく変わっていて、11年だと『キャリアが長いね』というふうに見られますし、そう見られる分頑張らないといけないなというのはあります。より気合いを入れてたくさんの曲を出させていただき、進んでいきたいなと思います」

庄司「昨年は活動を振り返っていくことが多かったんですけど、今年に入ってから『Hello,Goodbye』『ワ.ガ.マ.マ.』もそうなんですけど、また“新生・東京女子流”という気持ちで新たなものをお見せして、前を向いているという感じです」

新井ひとみ「新しいイメージで、『Hello,Goodbye』をリリースさせていただいて、その後にリミックスの企画もあったり、いろんな形で新しい刺激を私たちももらっていますし、ファンの人たちにもお届けすることができているというのがすごく嬉しいです」

--この時期(取材タイミングの6月、7月)といえば、女子流メンバーの誕生日が集中していて、中江さんも最近24歳になられましたが、11周年ということは13歳くらいから活動している。そう思うとやはりすごいですね。

中江友梨「12、13歳から一緒にいるので、みんなが20歳を超えたときも『成人したんだ』ということに実感が湧かなかったんです。小学生、中学生、高校生時代を共にしていると、初心を大事にする気持ちはもちろんありますし、今も4人でいると色褪せない思い出の部分はずっと残っています。自分自身24歳になってさすがにちょっとは落ち着きが出たと思うんですけど、でもメンバー間の関係性だったり、話す内容もどこか当時の面影があって、それが嬉しいというか貴重な存在だなと思って……。11年間もほぼずっと一緒にいるって、家族とか友達でもそんな長い時間は一緒にいないから」

--話す内容は変わってきても、共有している思い出や考え方みたいなものは残っている。

中江「レッスンをみんなで一緒に受けていて、すっごい怖い先生に怒られた思い出とか、そういうのを未だに話すんですよ(笑)。『あんなことあったよね』とか『今思えばあれを乗り越えたことは信じられないよね』とか話していると楽しくて!」

庄司「定期的におんなじ話を何回もしている気がする(笑)」

山邊「なのに初めて話すみたいな感じで盛り上がる(笑)」

全員爆笑

--そういうのって家族でもありがちですよね。「お父さんのその話何回するんだ?」みたいな(笑)。

山邊「あります、『それ、聞いたよ!』みたいな」

中江「家族だからこそ、恥ずかしくて情けなくて見せられない姿もあるじゃないですか。それを見ているのがメンバー。失敗している姿も見ているので、それを共感し合えるのはここだけだなと思って。『あれ恥ずかしかったな』とか笑い合いながら」

新井「みんなで集まったときに、ライブに向き合うにあたっての話というのはよくするようになりました。そこは昔とは違うのかなと思います」

--お互いのプライベートの話なんかをしたりも?

庄司「未夢とか『今日何食べたよ』とか話してきたり」

中江「観た映画でよかったら『あれ知ってる? めっちゃよかったから観たほうがいいよ』とか『ひとみ、あれ食べた? ひとみ好きだと思うよ』とか」

--今回のシングルの一曲『ガールズトーク』では、大人の女性のガールズトークを題材にしていますが、恋愛のことで盛り上がるよりは、やはり女子流のガールズトークは食べ物のことなどで盛り上がることが多いのかも。

全員爆笑

山邊「食べ物の話が女子流メンバーでは一番テンションが上がるんですよ(笑)。常日頃お腹すいちゃう子たちなので、特に今の時期は遊びに行ったりできないから、楽しみといえば食べることしかないので(笑)」

--そんな今回の新曲は2曲とも恋愛を扱っていて、これまでの曲と比べても大人っぽさを感じます。

中江「まだ恋愛をよくわからない年代のときって、本当にはっきり好きか嫌いかという感情しかないじゃないですか。でもその間の感情があるということもだんだん理解できるようになってきたので、今回この楽曲をいただいたときに、“あ、本当に等身大の私たちのことを思いながら考えて作ってくださったんだな”ということがわかりました」

--互いの心が溶け合うことがなくなり失恋を迎えようとしている女性の心情を描いた『ストロベリーフロート』、年下の男性との恋について愚痴っている女子トークを描いた『ガールズトーク』、ともに同世代の女性からも共感してもらえそうですね。

中江「高校生の子から私たちと同い年くらいの人、さらにちょっと年上の方とか幅広い女性に共感してもらえる歌詞だと思います」

--一番年下のひとみさんも歌の世界にすんなり入ることができた?

新井「私、恋愛系の歌詞が大好きで、歌詞を読んでいろいろと妄想するので、今回もそんなに苦労せずに歌詞の世界に入れたかなと思います。私は曲の物語の世界に入るのが好きで、特に西野カナさんの楽曲とかが好き。『ストロベリーフロート』は歌っていて胸が痛くなります。“なんで来ないの~”って(笑)」

--特にひとみさん的に聴きどころは。

新井「歌詞的にはつらかったり、主人公の女の子自身、“つらいけど大丈夫だよ”“気づいてほしいけど大丈夫だよ”という感じなんですけど、一方で曲調は上に上に高まっていくような、そんな逆をいってる感じがなんかたまらないです!」

--未夢さんはこういう失恋の曲を歌うときにはどういうスタンスで曲の世界を表現するの?

山邊「私の場合は歌の主人公になりきります。やっぱり歌詞の世界を表現するにあたっては、その主人公になりきって、ファンのみなさん、ライブを見てくださるみなさんにお届けしなければと思い、ライブのときは“女子流の山邊未夢”となって、そこでスイッチを入れて世界観を考えてから表現するようにしています」

庄司「『ストロベリーフロート』では等身大の世界観の歌詞ですので、私の場合はスイッチ入れてというよりは、自然と乗っかっていくような感覚があって、それこそ歌詞の世界に私が溶け合っていく感じ? それが自分的には強かったかなと思います。レコーディングとかでもそう思いました」

中江「歌詞がやっぱりリアルで等身大な感情だったり、これくらいのお年頃の女の子が抱いたことがある感情を描いていて、確かに今までの女子流楽曲に比べると大人っぽい歌詞だったり、大人の女性が抱く感情がたくさん歌詞の中に入っているのですが、わかりやすいなと思って。歌詞でもわかりやすくシチュエーションを書いてくれている。“空いたままの真正面のSeat”とか、来てくれなかったということはそれが答えということで……。“どんなカタチでも愛であれば”って若干オブラートに包んでいる言葉で、きっと今までだったら“愛以外にどんな形があるんだ!?”と思ったと思うんですけど、そういう微妙な感情もわかるようになったので、その分感情移入できて、歌っていてすごくつらいなと思いました」

庄司「一つ思ったのは、自分のことじゃなくても、学生時代から今まで友達とガールズトークで、“今こうでさ”とか話していたことが、この曲を歌うとき、自分の中に蘇ってきてて、それですっと曲の世界に入っていけたのかも」

--そういう心に蓄積された恋バナが歌うときふと甦って。

庄司「女子流は今までも恋愛の曲を歌ってきましたが、“自分たちより年上の方に恋をする”“年下の子が大人ぶって……”という形が多かったんですけど、『ガールズトーク』では年下の男の子に言い寄られてるみたいな感じで、今までにない視点で、私たちにとっては結構新鮮な感じです。ラップも新鮮で」

--『ガールズトーク』では、メンバー全員がラップに挑戦しているんですよね。

山邊「私あまりラップをすることがなかったので新鮮です。それから『ガールズトーク』を歌っていて思い出したのは、女の子の仲良しグループって、ひとりの子が『こういう子が好きで……』と話すと、みんな知ってるんですよ。『あ、あの子ね』と。それでちょっと何かあったら、『あの子やめといたほうがいいよ』とアドバイスをしたり。そういう雰囲気が『ガールズトーク』には入っているので、女の子からしたら日常的に『あるある~』だし、男の人としては『えっ、こういう話してるんだー』っと、聞いちゃいけない話を聞いてる感を感じていただけるんじゃないかなと思います」

中江「盗み聞きみたいな(笑)」

--『ガールズトーク』の歌詞で題材にされている男の子がちょっとかわいそうな(笑)。

山邊「どっちもどっちですよね(笑)」

中江「鈍感じゃないですか、男性って(笑)。みんながみんなそうじゃないと思うんですけど。“あなたには私のことはまだわからないのよ”“全てはわからないのよ”みたいな目線なので、歌詞はすごくわかるんですよ。女子会で愚痴ってる感じで会話をするように歌っている曲なので、歌っていてとても楽しいです」

山邊「男の子が、相手の女の子よりちょっと上を行ってると思い込んでいるんですけど、実は女の子のほうが上手(うわて)だったという内容も、私めっちゃ好き。男の子は偉そうにしてるけど、女の子はその素振りを見せずに実は全然上を行ってたという……」

庄司「内心ちょっとククッてしてる感じが……(笑)」

山邊「そうそう。実際そういうのが上手い女性の方もいるから……」

庄司「あと今回『ストロベリーフロート』でも『ガールズトーク』でも、ガヤを久しぶりにみんなでわちゃわちゃやってるんですよ。それもよりリアルな女子会感があって、いいスパイスになってるんじゃないかなと思います」

--両曲ともサウンド面でも新しく、これまでの女子流にはない感じです。

山邊「初めて聴いたときには、サブスクとかで流行りそうだなという印象を受けました。特に『ガールズトーク』は今までの女子流にない感じというか、ラップは友梨以外の3人はやるのは初めてだったり、サビも繰り返しのメロディが多いので、“あ、キャッチーだな”と思って、今はSNS全盛の時代なので、それを通してサブスクで話題になってくれたらいいなと思った一曲です」

庄司「それから、今回いい感じのビジュアルが撮れました」

中江「ピンクと赤、『ストロベリーフロート』をイメージした背景だったり、私たちの衣装だったり、やっぱ女の子が好きそうな、女子会っぽさが出るので、私たちも楽しくて、女の子のキラキラした部分がつまってるんじゃないかなと思います」

--衣装は、可愛い部分もありつつ、未夢さんのジャケットだったり、みんなのアクセサリーだったり、大人っぽさ、ゴージャス感があります。

山邊「それぞれの特徴に合っているなと思います。これまでの衣装で、ここまで形がバラバラというのはあんまりないからね」

庄司「今回はそれぞれの個性に合わせつつ、だけど全体の統一感もあるというのが個人的には嬉しい!」

新井「前回『Hello,Goodbye』のときに、それぞれの衣装にイメージカラーがあったんですけど、その色が今回の衣装でもさし色として、なにげ〜なく入ってるんです」

庄司「アクセサリーもキラキラ感があって!」

山邊「女の子ってキラキラしたものって本当に目に入っちゃう! 私もキラキラしたものが好きなので」

--そして、今回の『ストロベリーフロート』をイメージしたグッズ“熱伝導スプーン”も作られたとか。限定盤に付録として付きます。

庄司「歌詞では二人は溶け合わず恋が終わっていくけど、私たちの力で溶け合わせてあげようと。ひとみと未夢がデザインしてくれて、とっても可愛いんです」

--イラストが可愛い感じですね。

新井「絵は私が描かせてもらったんですけど、すごく可愛くできたと思って、自信をもってみなさんにお届けしたいなと思います。熱伝導スプーン、ちゃんと使うのは久しぶりといいますか、前にも熱伝導スプーンを使ったことはあったんですけど、でもこのスプーンはなんかアイスに入れた瞬間にスプーンを伝って、こっちの親指に冷たさを感じて、また私の体温の温かさがスプーンを通じてアイスに行くし、アイスからも私のところにやってくるみたいな……」

中江「それを体感してほしい。ひとみが体感したものを、一緒にね、感じてほしいね!」

--冒頭でもあったように、今年の女子流はたくさんの楽曲を届けていくということで、今後の女子流は?

庄司「今後も女子流にとしては新鮮なものが続いていくんじゃないかなと思います。常に私たち自身、東京の街のように進化していきたいと思っているので、今回もいろんな視点から歌っていて、そういう私たちの進化、変化を楽しんでいただければ。そしてたくさんの方に応援していただけるグループになっていけたらいいなと思います」

--今後準備中の楽曲も?

庄司「どこまで言って良いのかな? びっくりする方もいるかもしれない。『え、そっち? おお!』みたいな感じになるかもしれないです(笑)。まだ確定する前ではあるんですけど、新鮮に感じてもらえる方もいると思うし、懐かしいと感じる方もいるかもしれないし」

中江「女子流の楽曲は、年齢とともに、そのヒストリーを大事にしてくれているので、年齢とともに歌の主人公もメンバーと一緒に大人になっていってて、感情表現もそうだし、そういった意味ではテーマは違えど、続いていっていると思ってもらえたら嬉しいなと思います」

山邊「みんなのなかで女子流のイメージがあると思うんですけど、私たちはいつどの時代に出している曲もそれが今届けられる最高のものだと思っているので、今回の『ストロベリーフロート』も今の女子流のよさを存分に引き出してもらっていると思っています。“これも女子流の一つだよね”と思って聴いてもらえればと思います!」

--最後にひとみさんからも一言。

新井「あ、女子流の新曲たちをたくさん聴いてくださいね!」

東京女子流(とうきょうじょしりゅう)
山邊未夢(やまべ・みゆ)●1996年6月24日生まれ、千葉県出身。
新井ひとみ(あらい・ ひとみ)●1998年4月10日生まれ、宮城県出身。
中江友梨(なかえ・ゆり)●1997年6月28日生まれ、大阪府出身。
庄司芽生(しょうじ・めい)●1997年7月2日生まれ、山形県出身。

2010年に結成され、シングル『キラリ☆』でデビュー、昨年10周年を迎えた。ニューシングル『ストロベリーフロート』がミュージックカードで発売中。

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