ヒガリノ 映画を観ているより高校生の日常を見ている気持ちでした・映画『ももいろそらを』公開記念試写会

女優 映画・ドラマ
矢田部吉彦・ヒガリノ
矢田部吉彦・ヒガリノ
  • 『ももいろそらを』©2012michaelgion All Rights Reserved.
  • 『ももいろそらを』©2012michaelgion All Rights Reserved.

 1月8日、第24回東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」で作品賞を授賞した注目作『ももいろそらを』(配給:太秦)の公開記念試写会を新宿で行った。舞台挨拶には女優のヒガリノさんと東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの矢田部吉彦氏が登壇した。

 この映画のストーリーは高校1年16才の川島いづみが主人公。いづみの日課は新聞の採点。今日の結果はマイナス270点!いつもとかわんない毎日は、そんな世界の中にある。ある日、いづみは大金の入った財布を拾う。中に入っていた学生証を頼りに、その持ち主に返すハズが・・・・・いづみ、そして友達の蓮実と薫、財布の持ち主の佐藤をからめて、財布の中に入っていたはずのお金を介して、いつもとかわんない毎日がいつもとは違う日々になり始める。いづみ、そしてそれぞれの胸の中に新しい何かを芽生えさせながら。

 出演は池田愛、小篠恵奈、藤原令子、高山翼、桃月庵白酒、他

 世界14か国、20以上の映画祭に招聘され、その瑞々しい表現により喝采を得ている本作。東京国際映画祭での作品賞授賞から1年以上を経て、ついに劇場公開。

 『ももいろそらを』は小林啓一監督の初長編作品であり、ヒガリノさんは小林啓一監督の次回作に出演が決まっている。

 矢田部吉彦さんは「東京国際映画祭の選定の試写で最初の30分でこれで決まりだと思いました。それくらいインパクトがあり、大声で笑いつつ、主人公のいづみに引き込まれました。東京国際映画祭で上映後、アメリカのサンダンス映画祭やヨーロッパのロッテルダム国際映画祭など世界中の映画祭に引っ張りだこになりました」とこの映画を初めて観た時の衝撃を語った。

 ヒガリノさんは「映画を観ているというより会話の内容やテンポ、本当にセリフなのか?と思うくらいリアルで、映画を観ているより高校生の日常を見ている気持ちでした」と全編モノクロで音楽もないこの映画に引き込まれた様子を話した。

 見どころを矢田部吉彦さんは「画面がスタイリッシュでかっこいい。役者が魅力的。この映画は技術があり演出もしっかりしている。ユーモアもありペーソスもあり、ラストシーンには心に迫るテーマも持っている。小林啓一監督を今後注目していきたいです」、ヒガリノさんは「高校時代は誰にでもあって、感じることや思い出すことや心に触れることがある。リアルな高校生たちに背中を押されたり、自分の高校時代を思い出して何かを感じて欲しい」とそれぞれ見どころを述べた。

2013年1月12日(土)より新宿シネマカリテほか全国順次公開

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