山田杏奈、映画『NEW GROUP』監督の着想に「何回聞いても理解できない」
女優の山田杏奈が13日、映画『NEW GROUP』の公開記念舞台挨拶をグランドシネマサンシャイン池袋で行った。青木柚、ピエール瀧、下津優太監督も登壇し、キャスト陣が初集結した。
12日より公開された本作は、「集団行動」における人間の行動心理をコミカルかつシリアスに描いたSFサイコエンタテインメント。2024年の商業映画監督デビュー作『みなに幸あれ』が国内外で反響を呼んだ下津監督の劇場公開二作目であり、第29回ファンタジア国際映画祭(カナダ)で審査員特別賞を受賞するなど、海外映画祭でも高い評価を得ている。
山田さんは家族に問題を抱える引っ込み思案な高校生・愛を主演で演じる。青木柚が海外帰りの転校生・優を、ピエール瀧が不敵な笑みを浮かべ集団を導く校長を演じる。
舞台挨拶では公開を迎えた本作への思いが語られたほか、特別協力として参加した日本体育大学・体操部の学生たちによる組体操パフォーマンスがシアター内で生披露された。劇中で主人公たちに異様な動きで迫るクラスメイトたちの組体操や不穏なパフォーマンスを再現し、完成披露時と同様に観客を騒然とさせた。
公開初日を迎えた感想について山田さんは「奇妙な映画でした。撮影中も時間がタイトだったり、やらなきゃいけない要素がたくさんあって、振り返るとかなり過酷な撮影期間だったという印象が強いんですけど。昨日公開されて、面白かったという声もいただきましたし、撮影中に真剣に取り組んでいたシーンが、誰かにとってはすごく笑えるポイントだったりするようで、そんな発見が公開して返ってくるのも今、楽しんでいます」と振り返った。
青木さんは「友人から『公開前からずっと、ビジュアルや予告編からインパクトのある映画だったので、組体操のやつ公開したね』とすごく言っていただいて。みなさん楽しみにしてくれていたんだなというのを、昨日今日で肌で感じています」と語った。
今回が舞台挨拶初登壇となるピエール瀧さんは「撮影の頃から、どういう人が観る映画なんだろうなって。(実際に客席を見て)あ、なるほど、こういう人たちか、と(笑)。SNSを見ると、『なるほど!』って分かった人もいれば、『全然わかんねえ!』って人もいたりして、二分するのがこの映画の良さだなと思っています」と笑いを誘った。
クライマックスの見せ場となる組体操シーンの撮影について山田さんは最初は戸惑いがあったそうだが、「物理的に攻撃が入るじゃないですか、人に対して(笑)。そういう仕組みなんですね、と撮影しながらも発見がありましたね」と明かした。下津監督も「タイトな撮影だったので、本来であればコミュニケーションを取りながらやっていきたかったんですが、そんな時間もなく。映画の中の愛と優と同じように、撮影現場もどんどん巻き込まれて進んでいった感じですかね」と述懐した。
青木さんは組体操シーンについて「マネージャーさんから『組体操できる?』って聞かれて(笑)。脚本を読んでいた よりも映像で見ると、本当にいろんなバリエーションや、見たことないフォーメーションで襲われてました。当時はもう必死で動いているものが近づいてくる恐ろしさがあったんですが、映像で見ると芸術だなと改めて思いました」と振り返った。
ピエール瀧さんは騎馬戦シーンについて「(学生時代は)騎馬戦の時も僕は下だったんですよ。上でむしり取る方をやりたいんですけど(笑)。割と初めての経験に近い感じでしたね」とコメント。撮影中の苦労として「日が暮れてきちゃった!という瞬間がたくさんあったんですよ。その中によく撮りきったなというのが、この映画だと思います」と語り、山田さんも「日があるところにみんなで大移動するみたいな(笑)」と共感した。
本作の着想について下津監督は「社会学の本に『社会はさまざまな集団でできている』って書いてあって。集団って見方を変えると怖いなと思って。集団行動を極めると何だ、人間ピラミッドだ、という発想で作っていきました」と説明しが、山田さんは「何回聞いても理解できないです」と首を傾げた。
また、山田さんはドイツで開催されたニッポン・コネクションでニッポン・ライジングスター賞を受賞したが「お祭りだなと思いました。海外のお客さんの前で話せる経験はあまりなかったので、とてもいい経験をさせてもらいました」と喜んだ。また「ドイツのフランクフルトでの映画祭では、愛が優の顎をくわえるシーンで一番笑いが起きていたみたいで。あんなに真剣にやっていたのに(?)、って思って(笑)、またそういう違いも楽しめました」と話した。
くわえるシーンについて下津監督は「編集してみて、意外と顎にいっているのがわかりにくくて、キスしているようにも見えたので、アフレコで山田さんに『はむ』という音を取りました」と明かすと、山田さんは「すごく恥ずかしかったです(笑)」と苦笑いしつ、「もう一回聴いてみてください」とアピールした。
日本体育大学・体操部との撮影について山田さんは「本当に同じく過酷なスケジュールの中、大変な中頑張ってくださって。感謝してもしきれないですし、スタッフロールの一番上に日体大の皆様がいらっしゃるなという感じです」と感謝を伝えた。
最後の挨拶で山田さんは「肯定的な意味で、好きな人、嫌いな人、どちらもいるだろうなと(笑)。でもそれがこの映画の本当に良さだと思います。“組体操のやつ”を観た後、ぜひご友人に話しかけてみていただければ嬉しいです」と呼びかけた。
映画『NEW GROUP』は全国公開中。
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