鞘師里保、弥海砂役を熱演 ミュージカル「デスノート THE MUSICAL」本日開幕

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本日11月24日、ホリプロ制作ミュージカル「デスノート THE MUSICAL」が東京建物Brillia HALLにて開幕する。出演は、加藤清史郎と渡邉蒼がダブルキャストで主演を務めるほか、鞘師里保、リコ(HUNNY BEE)、浦井健治、濱田めぐみ、今井清隆が、舞台で顔を揃えた。

映画、ドラマ、アニメ化もされ、海外でも人気となった漫画『デスノート』が原作。2015年に初演されたミュージカル版は海外でも上演され、高い評価を受けてきた。ミュージカル版では、夜神月とLの対決を軸としながらも主要人物が絞り込まれ、相対的に弥海砂と死神レムのエピソードがより際立っていた。特に観客の共感を呼ぶという点で、鞘師里保が演じる弥海砂の存在が、今回の公演の大きな見どころの一つとなるだろう。

鞘師さんは持ち前の高い歌唱力と表現力で、月の「駒」として振る舞いながらも一途に愛を貫こうとする海砂の切なさや危うさを見事に表現している。月を心から愛するがゆえに翻弄される一人の人間としての側面が際立ち、多くの観客の涙を誘うはずだ。

初演から10年の記念公演で弥海砂役を務める鞘師さんは、普段は歌手や女優を中心に活動しているが、ミュージカルとしての表現をより体になじませるべく、ひそかに歌稽古を重ねてきたという。「劇場で皆様にお会いできることを楽しみにしています」と、公演を心待ちにする気持ちを公式HPで発信している。

開幕を翌日に控えた23日には、夜神月役の加藤清史郎、渡邉蒼、そしてL役の三浦宏規による囲み取材が行われ、作品に込めた深いメッセージを語った。

加藤さんは、約2ヶ月間の稽古を「人間としても役者としても、多くのことを感じながらの日々だった」と振り返り、「デスノートの世界で、“月”として生きるのはすごく覚悟がいると実感している」と、役へのプレッシャーを明かしつつも、同時に「楽しみの方が勝ってくれた」と、開幕への期待を覗かせた。

同じく夜神月を演じる渡邉さんは、「デスノートという作品のことだけでなく、演劇が社会に与える影響、あるいは社会が抱える問題についても話してきた」と明かした。その上で「間違いなく一つのミュージカルという枠を超えて、社会的に影響を与えられる作品になっている」と、本作の持つ力を強調。「作品の強さに負けないよう、本当に強い心を持って臨んでいけたら」と、ストイックな決意を表明した。

L役の三浦さんは、今回の稽古期間を「今まで体験したどの現場よりもすごく濃縮な時間だった」と表現し、「人としても成長させてもらえた」と、充実感を滲ませた。共演者については、加藤さんを「真面目でめっちゃ変」、渡邉さんを「あまり喋らないが、急にぽんと変なこと言ったりする」と評し、和やかな稽古場の雰囲気を伝えた。Lの象徴的なポーズについては「楽ではない」と明かしつつも、既に「普通に歌えなくなってきてしまった」と語り、会場の笑いを誘った。

三人の間には深い信頼関係が築かれているようだ。加藤さんは渡邉さんを「ずっと真摯でい続ける人」、三浦さんを「チャランポランに見えるが、実は根はすごく真面目」と評した。渡邉さんは加藤さんについて「人間への解像度がすごい高く、いつお話ししても勉強させてもらえる」と尊敬の念を抱き、三浦さんを「大好きな兄ちゃん」「さりげなく助けてくれる」と慕っている。また、3人の楽屋ではクリスマスツリーを飾り、オーナメントを一つずつ持ち寄るなど、シリアスな作品とは裏腹に和やかな雰囲気で稽古を進めてきたというエピソードも披露された。

開幕を目前に、三人は観客へのメッセージを述べた。三浦さんは「カンパニー全員の熱量がどんどん高まっている。この思いをお客様にぜひ受け取っていただきたい」と、作品への情熱をアピール。渡邉さんは「舞台上には今の社会が作り上げられているような印象がある。本当に現実的なものが描かれているので、ぜひ劇場で、その壮大な世界観と現実的なテーマを体感してほしい」と語った。加藤さんは「人間というものを感じていただけたら嬉しい。観終わった後に、今この世界で生きている自分に結びつけて考えていただけたら、それ以上のことはない。とにかく夜神月としてデスノートの世界で泥臭く生き抜きたい」と力強く締めくくった。

ミュージカル「デスノート THE MUSICAL」は、東京公演が11月24日(月)~12月14日(日)に東京建物Brillia HALLにて上演される。その後、大阪公演(2月20日(土)~23日(火)、SkyシアターMBS)、愛知公演(2026年1月10日(土)~12日(月祝)、愛知県芸術劇場 大ホール)、福岡公演(2026年1月17日(土)~18日(日)、福岡市民ホール 大ホール)、岡山公演(2026年1月24日(土)~25日(日)、岡山芸術創造劇場 ハレノワ 大劇場)が予定されている。

公式HP https://horipro-stage.jp/stage/deathnote2025/

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