【伊礼姫奈インタビュー】義足モデルの少女の成長を体当たりで熱演 主演映画『シンデレラガール』
読者の間でも話題となったドラマ & 劇場版『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(通称・推し武道)の劇中アイドルグループのメンバー・舞菜役で注目された女優・伊礼姫奈さん。そんな彼女の主演映画『シンデレラガール』が今月18日に公開される。義足のモデルの少女の奮闘、成長を描いた本作、難役に向き合った撮影でのエピソードを語ってくれた。
『シンデレラガール』は、進行性筋ジストロフィー(PMD)と診断されたモデルでもある森山風歩氏らの監修のもと、「義足は障がいの象徴」とネガティブに捉えていた主人公の義足のモデルやそのマネージャーが、ポジティブに捉えられるようになるまでの心の変化を描いている。
--今回、主人公・音羽役を演じるにあたり、どんな思いで臨みましたか?
「義足ということに触れたことがなかったので、いろいろ勉強しなきゃいけないなとか考えることも多かったのですが、作品の内容だったり音羽の性格だったりはすごくすんなりと入ってきたというか、撮影に臨むにあたりポジティブな気持ちで楽しみだなと思いました」
--何人かの方にお話を聞かれたり事前の準備もしっかりされたと聞きました。
「はい。実際に義足の方にお話を聞かせていただきました。日常生活の中で大変なこととか、義足になってからの心情の変化だったり……。いろいろとお話を聞いて、音羽に通じるものが結構多かったので、そこからヒントを得て作品に臨みました」
--お話を聞いて感銘を受けたことは?
「音羽もそうなんですけど、“義足になった”“なってしまった”じゃなくて、“なったから何々をやってみる”という方が多くて、もちろんその中でいろんな葛藤だったりだとか、挫折や悔しいこともあったと思うんですけど、みなさん前向きにいろんなことに挑戦している姿を見て、それが負担になってるという感じの方があんまりいなくて……言葉にするのは難しいんですけど、“義足だからこそこれをやってみる”という前向きな気持ちに感銘を受けました」
--お話を聞いた上でありながら、実際に現場に入って自分で演じてみて、とまどったことなどありましたか?
「お芝居に関しては事前に細かなところまで監督と擦り合わせていたこともあり、不安はなく演じられたんですけど、義足だったり、松葉杖だったり、モデルとしてのウォーキングだったり、日常生活ではやらないことに挑戦したので、大変ではありました」
--音羽ってどんな女の子だと思いましたか?
「芯が強い、意志のある性格で……」
--基本的に明るい性格なのも魅力ですね。
「そうですね、ネガティブなことはあんまり言わない子なので……」
--その性格だからこそヘビーな環境も乗り越えられているのかも。もし自分に当てはめたら、引きこもってしまう気がします。
「私も台本を読んでいて、ここまで前向きに自分の目標に向かって進んでいける音羽はすごくかっこいいなと思いました」
--持って生まれた社交性というか、仮に病気でなくても、そういう部分はあったからなのでしょうね。
「もともと前向きに考えられる子なんだろうなって」
--“義足のモデルの少女”を扱った作品というと、“シリアス”“ちょっと重たい”という印象を持つ人もいるかもしれません。もちろん病気にしっかりと向き合っていますが、青春ものの作品のような明るいイメージもありますね。
「監督が“ドキュメンタリーみたいな感じで撮りたい”とおっしゃって。題材を丁寧に扱わなければならないというのもあるんですけど、日常生活を切り取ったものに近い作品になっていると思います」
--緒方貴臣監督の世界観に惹かれたとおっしゃってましたが、実際にお仕事をしてみていかがでしたか?
「オーディションのときから自分はどう思っているかということを伝えてくださったり、私自身がどう思っているのか聞かれることが多かったので、そういう点で作品としっかり向き合う時間が多かったです。みんなで作っていくという感覚がある方で、すごく素敵な環境で撮影することができたので楽しかったです」
--監督のイメージに忠実にというだけではなく……、
「“このセリフの意味はどうなのかな”とか監督が持たれるイメージはもちろん考えるんですけど、私が持っている意見もあって、一緒のときはその方向に進めばいいけど、違ったときも、“そういう意見もあるよね”と受け入れてくださって、撮影前にしっかり話し合って、絶対不安がない状態でやるという感じでした」
--監督のイメージより、姫奈さんの意見が取り入れられたケースもある?
「“そういう考えもあるのか”と受け入れてくださることもありました。喜んでくださいました。それを見て、私も“あ、言ってよかった”と思いました」
--モデルとして撮影しているシーンやウォーキングをしているシーンもありましたが、それはやっぱりチャレンジでしたか?
「ウォーキングについては結構練習しました。モデルさんについていただいてしっかりと……」
--(『推し武道』の)舞菜もモデルとしてランウェイに出てるシーンがありませんでしたっけ?
「あ、そうか! 歩いてましたね(笑)」
--岡山のファッションフェスでしたっけ? あれとはちょっと意味合いが違いますけど。
「あれは舞菜ちゃんが慣れていない設定だったので、私のそのまんまのドキドキ感で対応できたんですけど、今回はモデルとして活動している子だから全然違うので、たくさん練習して臨みました」
--そういえば劇場版の『推し武道』のBlu-rayとDVDも発売されたようですね。
「嬉しいです! テレビの前でも声のボリュームを気にせず応援したり、いろんな楽しみ方ができると思います」
--劇中のオタクのみなさんと一緒に声援も。
「一緒に踊ることもできるので(笑)」
--えりぴよさん(松村沙友理)による超早口のコールも(笑)。
「はい!“サーモンピンクの舞菜!”って(笑)」
--(笑)。ところで、姫奈さんが実生活の中で、つらい出来事、暗闇のような中に陥ったけど、気持ちを入れ替えて這い上がれたような経験はありますか?
「映画『EVOL(イーヴォー)』(主演、11月3日配信公開)の撮影がすごく大変で、いい意味での悩みもありました。結構自分自身にも大きくふりかかってきて、落ち込んで部屋に篭ったこともありました。でも、お母さんだったり友達だったり、大切な人が話を聞いてくれる環境をたくさん作ってくれたので、そこで前向きになれたと思います。そんなときにふと、やっぱり音羽はかっこいいなと思いましたね。もちろん悩んだときもたくさんあると思うんですけど、あの前向きさに憧れるなと思いました」
--明るさや強さもありつつ気持ちの切り替えもしっかりできる。
「だからこそ周りの人も応援したくなると思います」
--最後に改めて『シンデレラガール』の、そして音羽の見どころを。
「やっぱり音羽の前向きな姿が映画を通してずっと描かれているので、観てくださった方も、たとえ音羽ほどの悩みや問題でなかったとしても、“自分も前に進んでみよう”と思えるんじゃないかなと思います。勇気をもらえると思うので、映画館で体感していただければなと思います!」
--よく考えたら小さな悩みであったとしても、気持ちの切り替え方とかきっかけをもらえるかもしれません。
「人によっては小さな悩みでもすごく大きく感じる方もいるし、その解決の仕方は人それぞれかもしれないけど、長い目で見たときにきっとそれもいい時間だったのかなと思えるのかなと思います!」
『シンデレラガール』は11月18日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開
詳細なストーリーや出演者などは公式サイトにて
https://cinderella-girl.paranoidkitchen.com/
〈プロフィール〉
伊礼姫奈(いれい ひめな)
2006年2月7日生まれ、群馬県出身。4歳から子役として活動開始。これまで、ドラマ、映画、CMなど多数の作品に出演。
詳細プロフィールは公式サイトにて
https://www.amuse.co.jp/artist/A8442
ヘアメイク/塩田勝樹 スタイリスト/世良啓
衣装/●トップス HUNDRED COLOR ¥50,600(税込)●スカート HUNDRED COLOR ¥41,800(税込) 問03-6821-1727
(c)2023映画『シンデレラガール』製作委員会
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