前田美咲、主演舞台『まなつの銀河に雪のふるほし』へ意気込み

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総勢19名によるガールズ演劇、舞台『正典・まなつの銀河に雪のふるほし』が、9月13日より18日まで、池袋・シアターKASSAIにて上演中。主演の前田美咲をはじめ、宮里莉羅、天音、結城美優らキャストがゲネプロ後の囲み取材に応じ、意気込みなどを語った。

今年3月に「愛乙女☆DOLL」を卒業し、さらなる活躍が期待されている前田美咲は、主人公・木在 奏(きさら かなた)を演じる。現代を生きる高校生だった奏は、天才科学者の姉によって冷凍睡眠をさせられ“人類の希望”として10万年後の未来に託される。

ゲネプロを終えた心境を聞かれると、「東京で舞台に出演するのは初めてで、最初は知り合いの共演者もいなくてすごくドキドキしたんですけど、みなさんにたくさん刺激をもらって、頑張んなきゃって思いながら毎日稽古をしてきました。みなさんのおかげでこうしてゲネプロを終えられたと思っています。ここから本番が続きますが、みんなと一緒に最後まで頑張っていきたいです」と意気込んだ。

今回、座長を務めたことに、「最初は主演だと知らずにオファーをいただいて、“久しぶりに舞台をやりたいし、東京では初めてだし、やってみよう!”くらいの気持ちだったんですけど、まさかの主演で“マジか?”ってなりました(笑)。一緒に稽古をやってく中で、ほかのキャストのみなさんから勉強することが多すぎて、“私がこんなでいいのかな?”って不安もたくさんありましたが、稽古を通じて“木在 奏”として生きていく中で、自分と重なるところがいっぱいあったので、本当に“木在 奏”になれたのかなって思えました」と振り返った。

特に好きなシーンは、「ロケットが完成したあとで、光が私に“宇宙服を作ったんだよ”って伝えるシーンです。もうそのときには光は記憶に障害が出ていて、いま話したばかりのことを何度も何度も繰り返してしまうんです。毎回稽古でもしんどかったシーンですが、それをダイレクトに自分が感じてるってことは、すごくいい芝居ができてるんだろうなとも思います」と紹介。

観客に向けて、「遠い未来のSFですが、現代の世の中とリンクする部分もあるので、いろんなことを感じてもらいながら楽しんでいただければ嬉しいです」と語った。

アイドルグループを卒業後、女優・タレントとして活躍中の宮里莉羅が演じるのは、10万年後の未来に生まれた人造人間・水無 光(みずなし ひかる)。「人類の文化と文明を継承する学園」の学級長で、蘇生した奏の監視役。

自身の見どころについて、「光ちゃんは奏を復活させた張本人ですが、観ている方は、最初は冷たい印象や、キツイ性格をしてそうと思われるでしょう。殻に閉じこもってた光がだんだん自分を見せて柔らかくなっていくところを注目して見ていただけたら嬉しいです」と紹介した。

舞台『魔銃ドナー 巫』などで活躍の天音は、「学園」の2年生・習志野 文(ならしの あや)を演じる。離れの小屋でひとりロケットエンジンの実験をするはぐれものだ。

本作の出演を「この作品が過去に上演されていたことを知っていて、オープニングの曲や映像も見たことがありました。ずっと演ってみたいと思っていたので、今回 出演できて嬉しかったです」と喜んだ。

見どころについて「可愛らしいキャラクターがたくさん出てきて、ほのぼのした雰囲気もあるんですが、厳しい世界の中を生き抜いてる子たちで、限られた時間や制約の中で一生懸命に命を燃やしてる姿を見てもらえたら嬉しいです」と紹介した。

舞台を中心に幅広く活躍中の結城美優が演じるのは、動物の遺伝子を組み込んだ新人種で、ネコと人間のハイブリッド・リル。

結城は、「この座組で全員で駆け抜けられるって、後にも先にも1度だけななので、全力で楽しんでやりたいです」と、元気に意気込みを伝えた。

初演から演出を手掛ける松本陽一(劇団6番シード)は、「今回で3回目なんですが、再演するたびに麻草さんが時代に合わせて脚本を書き直して、バージョンアップしています。10万年後ってものすごい世界なんですけど、今回の脚本は女の子たちの生きる様がストレートに出ていて、僕もすごく共感したし、それをお客さんに気負わずにシンプルに届けたら感動していただけるんじゃないかなと思って演出してきました。キャストのみなさんがいま体現して、それが空気となって、ほしとなって、その世界が作られてる感じがします。10万年後という壮大なSF設定と、そこに生きる女の子たちのドラマを観に来ていただきたいです」とコメントした。

舞台「正典・まなつの銀河に雪のふるほし」
脚本:麻草郁
演出:松本陽一
公演日程:9月13日(水)~ 9月18日(月・祝) 全10公演
劇場 池袋・シアターKASSAI

出演:
前田美咲、宮里莉羅、天音、結城美優、黒木美紗子、陽向菜友、南雲ひより、もりしまりお、沖田桃果、須山朱里、夢月、神田緋那、菜乃華れみ、村田綾野、夢川いゔ、橘明花、野谷ひまり
有沢澪風(ゲスト出演)、大石夏摘(ゲスト出演)

公演詳細(スタジオケーズ) https://studio-kz.info/

【あらすじ】※資料より
水面に浮かぶ学校の「学園」。人類が衰退してからおよそ10万年。水没した世界には、一着だけ残った宇宙服と飛べないロケット、奇妙な機械と動物と人間。そして、冷凍冬眠からよみがえったひとりの少女。
ある日「学園」に宇宙からの通信が届く。それは地球外へ脱出していた人類からの遠い知らせ。
浮遊するデプリによって閉ざされた大気圏を脱し、宇宙へ通信を送る為、少女達は壊れたロケットを修理する。
温暖化が進み、やがて地球には誰も住めなくなるだろう。いつかはこのゆりかごから脱出しなければならない。
漂流する「地球」から、重力の井戸の底から、彼女たちは果たして抜け出すことが出来るのだろうか?

「聴こえますか? こちらは地球、あなたたちの・・・生まれた星です」

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