女優の入来茉里さんがヒロイン役を務める舞台『黒薔薇アリス』が12日、Zeppブルーシアター六本木で開幕。当日には公開舞台稽古が行われ、入来さんは主演の石黒英雄さんらとともに参加した。本作で入来さんはアリス/アニエスカの二役を熱演中だ。
水城せとなさんの人気同名コミックが原作の本作。1908年、ウィーン。友人の婚約者・アニエスカに恋心を抱くテノール歌手・ディミトリ(石黒英雄)は、事故に遭い奇跡的に命をとりとめたが、ヴァンパイア(吸血樹)となってしまう。 不意に得た力でアニエスカ(入来茉里)を手に入れようとする ディミトリだったが、婚約者に純潔を誓うアニエスカは自らの胸をナイフで刺してしまう。だが吸血樹の力によって、アニエスカは肉体のみが残る。
そして100年後の東京。事故に遭った高校教師・菊川梓(蜂谷晏海)の前にディミトリが現れた。梓は自分の命と引き換えに一緒にいた教え子の命を助けるように頼む。ディミトリに差し出された梓の魂が、100年間眠り続けていたアニエスカの身体の中に放たれ、アリス(入来茉里/二役)として再生した。アリスはディミトリが住む洋館で暮らすことになるが、その洋館にはディミトリを含め4人の吸血樹が。“吸血樹の繁殖”への協力を求められたアリスは、アプローチしてくる4人からじっくり相手を選ぶことになる…。
アリスとアニエスカ役を演じる入来さんは、今年はじめの記者会見時には「日本人の役ではないので、どちらかというと、中身より外側を作るほうが難しいという印象です」と語っていたが、この日ステージに登場した彼女は、金髪姿の、まるで人形を思わせるようなビジュアルで取材陣を魅了した。
大半はアリスとしての出演となるが、冒頭や回想などで挿入されるアニエスカ役ではまったく違うキャラクターを演じ分けていた。また“梓の魂を宿したアリス”という設定のために、梓役の蜂谷さんとのシンクロ演技も見事に演じていた。
そして入来さんが会見時の抱負として語っていたように、原作の世界観を生かされたステージで、ファンも満足がいくようなアリスであり、舞台となっていた。
舞台『黒薔薇アリス』は5月21日(日)まで、東京・Zeppブルーシアター六本木にて上演中。
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