1月28日、舞台「惡」が公演初日を迎え、公開ゲネプロを終えた出演者の高岡奏輔、陳内将、西丸優子、川上ジュリア、青柳塁斗、羽場裕一が会見に出席した。
本作は、岡本貴也氏の作・演出による、クローン研究を進める大学の研究室をめぐる物語で、人間の愛憎劇を描きつつ、観るものに善悪を問う本格的ストーリーとなっている。
時代設定は2031年ごろとなっているが、SFというよりはサイエンスの現場を切り取ったような生々しさが作品から滲みだしている。現実にもすでにiPS細胞を使って臓器を再生する特許が日本で成立する見込みとなっており、これまでの生命に対する倫理観や、人との繋がりを問い直さなければならない時期に差し掛かりつつあるだろう。
ラストの予想外の結末も単なる意外性ではなく、物語を超えて問い続けるものとなっており、見終わった後も考えを巡らせずにはいられなくなる。
川上ジュリアさんは今までピュアな役柄が多かったが、今回は歪んだ三角関係に身を置く女性を演じ、ベッドで身を悶えさせたりといった大胆な演技にも挑戦した。
作品では、優しいが主体性が欠落した大学院生に惹かれる役どころだが、川上ジュリアさんご自身の恋愛観を通して「彼は好きなタイプじゃないですね。恋愛にはならないし、友達としてもちょっと。優しさや思いやりを勘違いしている。でも、彼のクローンは本当に愛おしい。最初は、接し方がつかめなかったのですが、高岡さんや皆さんとコミュニケーションを取ってみえてきました。」と話した。
会見では、記者から舞台の座長を務める高岡奏輔さんに、交際中と思われていた歌手の鈴木亜美さんについての質問も投げかけられたが「いや、もう付き合っていないんで。仲のいい友達です。」との発言が飛び出して報道陣を慌てさせた。
<あらすじ>
細胞や臓器再生の研究がほんの少し進んだ先の話。ある大学で発見された生命を生み出す鍵となる“神の一撃”が世界に認められ、その研究に携わってきた研究者の記者会見が開かれた。
しかし、報道陣の関心は研究の内容よりも、研究者の一人である“リケジョ”に向けられた。
スキャンダルを狙って研究室を探った週刊誌記者が、彼女をめぐる研究室内の痴情のもつれを嗅ぎつけたことから、彼女に関係を迫った准教授は研究室を追われてしまう。彼女からも裏切られたと思い込み復讐心に駆られた准教授は、その大発見を使い殺人を企てようとするが…。
舞台「惡」
【作・演出】 岡本貴也
【出演】 高岡奏輔 陳内将 西丸優子 川上ジュリア 青柳塁斗 羽場裕一
【会場】 紀伊國屋ホール
【公演日程】 2015年1月28日(水)~2月8日(日) 全15公演
1月28日(水)19:00~
1月29日(木)19:00~
1月30日(金)14:00~
1月31日(土)13:00~/18:00~
2月 1日(日)13:00~/18:00~
2月 2日(月)休演日
2月 3日(火)19:00~
2月 4日(水)14:00~/19:00~
2月 5日(木)19:00~
2月 6日(金)19:00~
2月 7日(土)13:00~/18:00~
2月 8日(日)14:00~
【チケット】
6,500円(税込・全席指定)
舞台「悪」公式サイト – MMJ
http://www.mmj-pro.co.jp/aku2015/
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