映画「劇場版 神戸在住」が初日! 主演の藤本泉らが思いを語る

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映画「劇場版 神戸在住」初日舞台挨拶より
映画「劇場版 神戸在住」初日舞台挨拶より

1月17日、映画「劇場版 神戸在住」の初日舞台挨拶がテアトル梅田、シネ・リーブル神戸で行われ、白羽弥仁監督、主演の藤本泉をはじめ、浦浜アリサ、松永渚、柳田小百合の四人の仲良しクラスメイトが久々に勢ぞろいした。

本作は阪神・淡路大震災から20年。震災を知らない女子大生たちが織りなす、神戸へのオマージュ。

サンテレビジョンが2014年度に開局45周年を迎え、その記念事業として、また2015年1月17日が阪神・淡路大震災から20年目を迎えるにあたり制作した『神戸在住』。テレビ放送版となる『神戸在住』は1月17日夜20:00に同局でオンエア。『劇場版 神戸在住』が同じく1月17日に劇場公開。劇場公開と地上波が同日に展開されるという日本のメディア史上初の試みとなった。

藤本泉さんは「埼玉生まれ埼玉育ちで、20年前の当時はまだ3歳だったので記憶はないに等しいのですが、両親が震災前の神戸に11年間住んでいて、親戚も被災しましたので、何か神戸の街に縁を感じます。1月17日というこの日に、「神戸在住」の舞台挨拶で、この場に立っていられることに感謝の気持ちでいっぱいです。役者の仕事をしている私に出来ることは、こういった作品に出させていただいて、皆さんに何かを伝えていくことなんだなと、つくづく感じました。そういった意味でも特別な作品になりました。
震災を描いていても、当時の映像は少ししか出ていない作品です。過去があっての神戸ですが、未来の神戸に明るい希望をもてる、観終わった後にやさしく明るい気持ちにさせてくれる作品ですので、そこを感じで、背中を押してくれるような、そんな気持ちで劇場をあとにしていただければ幸いです。」

浦浜アリサさんは「いま24歳で、兵庫県川西市出身です。当時は4歳だったのですが、川西は神戸の街から少し離れているので、うちの周りは建物が倒壊したりということはなかったのですが、同じ揺れは経験しました。母と同じ部屋で寝ていたのですが、地震が起きたとき、母がベッドに飛び込んで私をかばってくれた事、本棚が倒れてきたことは鮮明に覚えています。
その後、神戸の街は復興した状態しか見ていなかったんですが、撮影期間中、ホテルの窓から神戸の街をみて、20年前にいちど何もなくなった土地だと思うと、責任感が日に日に増してくる感じがしました。」

柳田小百合さんは「私は生まれも育ちも神戸で、今も神戸に住んでいます。4歳の時に被災したのですが、すごく幼かったので記憶自体はあまり残っていないんです。ただ、小学校にあがった時に毎年歌う曲があって、「しあわせがはこべるように」という、神戸市の子供たちが震災復興のためにうたっている曲なんですけども、毎年それを校庭に集まって歌うことで、震災の被害が早く復興してくれればいいなということを毎年経験していたので、今でもとても大切な曲です。
今回この話を頂いた時、いち役者として、いち神戸市民として、すごく嬉しく思ったのをすごく覚えています。」

松永渚さんは「今朝、柳田さんと一緒に東遊園地の追悼式に行って、被害に遭われた方のご冥福をお祈りしてきました。行ったのは初めてだったのですが、20年という事もあってたくさんの人か来られていました。自分自身被災はしているんですが、4歳だったのでその時の記憶はあまりないんですね。でも改めてそれを肌身で実感する機会になりました。実際行って見ると空気が前向きで明るいんですね。この作品で皆さんのその想いを繋いでいきたいと思いました。」

白羽弥仁監督は「私自身は神戸市灘区で被災しましたので、そのあと街が瓦礫化し、燃え尽くされ、またそこに新しい建物が建つということをつぶさに見てきたつもりなんです。ですからそのことのいろんな想いがあるんですけれども、やはり、自分が暮らした震災前の、クラシックなモダンな空気観をもった神戸の街が脳裏に焼き付いていてますので、その事と今日の今の姿というのをどう重ね合わせるか、という事にいちばん苦心しました。できるだけ新しい建物よりは、昔の雰囲気を残した建物や、空を意識して撮影しました。
私自身もそうなのですが、つらい思いをした人ほど、口に出して語らないんですね。言葉になっていない部分を、映像を見て感じていただければという思いを込めて作品をつくりました。」とそれぞれ語っていた。

映画「劇場版 神戸在住」は公開中!

(C)2014 木村紺/講談社・サンテレビジョン

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映画「劇場版 神戸在住」オフィシャルサイト