のん、主演アニメで戦時中の生活を実感「“普通”がすごく愛おしい」
能年玲奈から改名した「のん」さんが、声優として主演する劇場アニメ『この世界の片隅に』が、10月29日に第29回東京国際映画祭の特別招待作品として、TOHOシネマズ・六本木ヒルズにて上映された。舞台挨拶には、のんさんと片渕須直監督が登壇した。
本作は、昭和19年に軍港のあった広島・呉へとお嫁に行ったすずが、戦時中の厳しい生活の中で、工夫をこらしながら毎日の暮らしを前向きに積み重ねていく姿を描いている。
片渕監督から「ほかには考えられない」と、すず役に選ばれたのんさんは、「すずさんは、戦争をあからさまに嫌悪しているんじゃなくて、それよりも、目の前にある毎日の暮らしを一生懸命に生きるという部分を意識しました」と役作りについて語った。
すでに、イギリス、フランス、ドイツ、メキシコなど世界14カ国での上映が決定し、注目を集めていることについて、「昭和20年の広島を舞台としていることも重要ですが、その中で普通に生活していくっていう切なさや感動は、すべての人に響くんじゃないかと感じています」と答えた。
また、観客からの質問で“一番好きなセリフ”を聞かれたのんさんは、すずがアメリカ軍がばら撒いたビラをちり紙に利用する場面を挙げて「“なんでも使って暮らし続けるのがうちらの戦いですけぇ”っていうセリフがすごく響きました」と紹介した。
片渕監督は、建物の一軒一軒や、出来事があった日の天候まで、できる限り検証をして当時を再現した。「観ることで、タイムマシンに乗って当時へ行くような気持ちになれるものができたと思っています。行った先に、のんちゃんが声を貸したすずさんがいます。すずさんが毎日をどんなふうに暮らしていたのかをのぞいてください」と呼びかけた。
最後にのんさんも、「普通に毎日が巡ってくるという“普通”がすごく愛おしくなる作品です。生きることに涙があふれてきますが、悲しい涙ではない。何があっても生活を続けるという力強さに心が震える映画だと思います」とアピールしていた。
「この世界の片隅に」は11月12日より全国公開。
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