心に残るは希望の花!hanarichu『全員出荷』ライブは絆を感じた90分
8月7日、お花アイドル・hanarichuの『出荷』(解散)ライブ「hanarichu ファイナルライブ全員出荷祭 ~一度の人生 咲き誇れ!~」が六本木・morph tokyoで行われた。
2013年の8月7日、WEBサイト「hanaガール」とiDOL Street・ストリート生とのコラボで産まれたお花アイドル「hanarichu」。クラウドファンディングでファンからの出資を募って活動していくという斬新な手法も手伝い、”クロロプラスト”と呼ばれるファンとの交流を強めつつ2年間活動範囲を広げてきた。しかし、今年3月にリーダーを務めていた緒方ももさんがグループを卒業。その2日後には、メンバーの坂元葉月さん・小玉梨々華さんがiDOL Street第4弾グループ「わーすた」へ・吉本ほのかさんは女優の道へとストリート生を離れた。グループに訪れた大きな変化、さらに「花は綺麗なうちに出荷したい」という思い。4人は2年間の活動の終止符を、記念すべき花の日に打つことを決めた。
会場は最後の姿を見届けようというクロロプラストで超満員。卒業した緒方ももさんがファンに混じってステージを見つめる姿も見られた。そして、4人のイメージムービーの後にライブがスタート。この先に待つ悲しみを忘れるかのごとく、「はな☆ドキドキ晴れ」「☆恋してYES~これが私のアイドル道!~」のメドレーでいきなりファンは大きく沸く。「最後の一瞬一瞬まで大切に皆さんと過ごしていきたい」(吉本ほのか)という思いはステージもフロアも同じ。この場所にいる人すべてが笑顔で、かけがえのない時間を楽しんでいた。
“出荷ライブ”という枕詞こそついてしまったが、今回はhanarichuにとって久しぶりのワンマンライブ。そこで、2つの新曲がファンへのプレゼントとしてお披露目された。「あいのうた~The Rose~」は名前の通り、吉本ほのかさんのイメージフラワー・薔薇の歌。これまでのhanarichu楽曲とは一味違う力強いロックテイストに、アイドルならではの指さしレスの振り付けが化学反応を起こした一曲だ。アンコールで披露した「さくらさくら」は、同名の国民歌をオマージュしたアッパーチューン。自己紹介パートやファンとのコール&レスポンスのパートも設けられており、もっと早く生まれていればライブに欠かせないものになっただろう。これらが聴けるのは今日が最初で最後。ここに足を運んだ人だけが体験できるプレミアムな時間を、クロロプラスト達は全身を使って堪能していた。
ライブ後半には、坂元葉月さんのハーモニカが見ものの「カラフルハイタッチ」や緒方ももさんが卒業ライブで歌った「あの花」などを披露。最後はバラード「さくらいろ」で締めくくった。「いつまでも悲しむのはもうやめる 君は笑っていますか」―彼女たちの思いがそのまま表した吉本ほのかさんの台詞が全ての人の心を打つ。そして同曲のパフォーマンスが終わり暗転した会場には、hanarichuの2年間の足跡をたどった映像が流れ始める。まだぎこちなさが残る出会いの場面から、初のステージ、ワンマンライブ、花活ツアー…それらを眺める満員のフロアは、それぞれの心の中で思い出を紡ぎ出し、愛しみ、現れる感情と対峙した。
映像終了後、沈黙が続く暗闇。アンコールを力強く叫び始めたのは、観客側からライブを見守っていた緒方ももさんだった。そして、再び4人が登場。しんみりした空気を「キラキラ☆ホリデー」や前述の「さくらさくら」で吹き飛ばし、もう一度クロロプラストの笑顔を引き出した。最後の曲はもちろん「咲いた!ハナリッチュ」。hanarichuのテーマソングであり、彼女たちの新たな姿を引き出した1stシングルだ。「hanarichuとして素敵な花をみんなで咲かせましょう!」(坂元葉月)という掛け声のもと、会場全体が完全燃焼。「hanarichuのおかげでアイドルって楽しいと思えた」(坂元葉月)、「hanarichuになれて幸せ」(三谷優依)、「今日でアイドル人生が最後、hanarichuのステージに立ててよかった」(吉本ほのか)という感謝の思いが最後に弾け、無事に90分間のライブは幕を閉じた。
hanarichuと出会ったころの彼女たちは、種だった。
「私は元から目立ちたがり屋とかじゃなくて、逆に目立ちたくないなあとかって思ってたんですけど、でもhanarichuでセンターやらせてもらって、パフォーマンスしてても楽しいなって思えるようになった」(坂元葉月)
「アイストに入ったころは自分に自信が全然なくて、hanarichuの話があったときに自分は選ばれないから関係ないことだなって思ったりもしたけど、クリエイターのみなさんが梨々華を見つけてくれて、hanarichuに出会えて変われた」(小玉梨々華)
「hanarichuに選ばれるときに凄い悩んでいて、これからどうしようかなとか何を目標にしていったらいいかなって思っていて…そういう時にメンバーや園長と出会えて、hanarichuっていう素敵なグループに入らせてもらえて、本当に楽しくて」(三谷優依)
「hanarichuに入って自信のなかった歌とかダンスとか、必死にみんなと磨くことが出来ました」(吉本ほのか)。
アイドルの世界を諦めようかと考えていたメンバーもいれば、この世界に飛び込んできたばかりのメンバーもいた。そんな5人が、スタッフやファンからの暖かい日差しと栄養を受け、殻を破って芽を出し、ついに大輪の花を咲かせた。
咲いた花はやがて実をつけ、その中には新たな種が宿る。hanarichuとして咲いた時間は一瞬だったかもしれない。しかし、ここに美しい花が咲いたという誇りと歴史は、必ず次の花として咲く日が来る。2年という月日が彼女たちにもたらした実りは、新しい輝きとして私たちの前に現れるはずだ。2015年8月7日、一時代を彩った5輪の花は未来への希望をその花弁に載せて、美しくその歴史を閉じた。
●セットリスト
M1 はな☆ドキドキ晴れ
M2 ☆恋してYES~これが私のアイドル道!~
M3 あいのうた~The Rose~
M4 ときめき色の風とキミ
M5 Don’t Stop
M6 カラフルハイタッチ
M7 あの花
M8 さくらいろ
EC1 キラキラ☆ホリデー
EC2 さくらさくら
EC3 咲いた!ハナリッチュ
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2026年01月20日































