ニコラ専属モデル・南沙良、映画『幼な子われらに生まれ』で女優デビュー イ マジネーションに満ちた14歳

モデル 映画・ドラマ
映画『幼な子われらに生まれ』より
映画『幼な子われらに生まれ』より

ファッション誌「nicola」の専属モデルとして活躍中の南沙良さんが、直木賞作家・重松清氏の小説が原作で、三島有紀子監督作の映画『幼な子われらに生まれ』(8月26日全国公開)にて女優デビューを果たす。南さんは初めての撮影を経験し、「本当に右も左も分からない状態だったのですが、そんな中で皆さんが支えてくださったりアドバイスをくださったりして、すごく恵まれているなと思いました」と振り返った。

南さんは、2014年に芸能界入り。第18回「nicola」モデルオーディションのグランプをきっかけに同誌専属モデルに加入。 現在14歳の中学3年生だ。モデルオーディションの経験はあるが、演技のオーディションには今回が初挑戦。監督らによる5回にも及ぶオーディションを見事勝ち抜き、浅野忠信さんと田中麗奈さんの娘役という物語の〈キーパ—ソン〉となる大役に大抜擢された。

三島有紀子監督は「沙良さんは、子供でもあり少女でもある顔立ちで、不安定な声、はにかみ屋で眉をハの字にして笑い、でもどこか大きな不満を抱えている佇まいで、所在無げに立っている、そんな女の子でした。演技が始まると、今までお芝居をしたことがないのに、相手役の投げる芝居に動物的なするどい勘で反応し、感情を反射的にしかも的確に返してくる。演技した後には、もっと演じたいという渇望を強く感じ、真摯な目でこちらを見つめて自分の考える薫について話してくれました」と評する。

そして「イマジネーションと反応力は役者さんに求められることの要素だと思うのですが、いきなりここまでできる人はなかなかいません。誤解を恐れず表現するなら、ずっと探していた〝イマジネーションに溢れた知的で危険な動物〟を『見つけた』と思いました」と絶賛した。

本作は、44歳の主人公・信が、元妻、現在の妻、妻の連れ子、元妻と暮らす実娘、そして新しく産まれくる命をめぐって不器用な大人たちが成長していくヒューマンドラマ。夫婦別姓、同性婚など、家族のあり方を問うと同時に、つぎはぎだらけの家族の中で、成長していく大人たちをリアリティあふれるタッチで、かつ優しく見守るように描く。

南さんが演じるのは、バツイチ子持ちで再婚した中年サラリーマンの主人公・信(浅野忠信)の二度目の妻・奈苗(田中麗奈)と、奈苗の元夫・沢田(宮藤官
九郎)の間に生まれた長女・薫。信という“新たな父”が出来た長女役だ。

南さんは「撮影期間中に、誕生日を迎えたんですけど、浅野さんや田中さん、スタッフさんがケーキとプレゼントを用意してくださって、とても嬉しかったです」と撮影のエピソードを明かし、「この映画は、家族の温かさや、大切さだったり、家族とは何かというのを改めて感じることのできる作品なので、ぜひご家族で観ていただきたいです」とアピールした。

関連動画を観る