上白石萌音、 14日にMステ初出演のサプライズ発表も 感激の初フリーライブ

女優 音楽

話題の映画『君の名は。』でヒロイン・三葉役を演じ大注目の女優・上白石萌音さんが5日、アルバム『chouchou(読み:シュシュ)』でメジャーデビュー。それに先立ち、4日、池袋サンシャインシティ アルパ噴水広場にて、自身初となる発売記念のフリーライブを開催した。『君の名は。』主題歌の1曲でRADWIMPSの『なんでもないや(movie ver.)』のカバーなど、全編アコースティックギター一本の演奏をバックに生歌を披露。また『君の名は。』の新海誠監督からのサプライズメッセージ、さらに『ミュージックステーション』出演決定も発表され、驚きと感激の表情を見せた。

『君の名は。』が動員1000万人突破、興行収入130億円突破というニュースで盛り上がる中、この日会場には2000人のファンがつめかけた。

そんな上白石さんのカバーミニアルバム『chouchou』は名作映画の主題歌/挿入歌を集めた作品。映画『Wの悲劇』主題歌『Woman “Wの悲劇”より』、『Modern Times』挿入歌『SMILE』などの往年の名作から、『赤い糸』主題歌『366日』、劇場版アニメーション『時をかける少女』挿入歌『変わらないもの』などを含む、実写・アニメーション問わず収録。上白石さんが、その映像やシーンが思い浮かぶほどの表現力で歌い上げている。

この日のステージでは、まずアカペラで『On My Own』を披露。その深みのある歌声を、観客は固唾をのむように聴き入っていた。歌い終えた上白石さんは安堵の表情になり、「一生で一回のデビュー記念ライブ。人が来るかなって心配していたんですよ」というが、実際は3階、4階の観覧エリアまで満員。「後ろまで来ていただいてありがとうございます」と喜びを表した。

続いて「私はこの曲が“大人の恋愛”というイメージだったんですが、今回歌うにあたって、初恋というエッセンスを入れて歌ってみることにしました」と紹介したラブソング『366日』。しかも「アルバムに入っている歌い方とは違う歌い方で」とのことでファンをワクワクさせた。

歌い終えてステージで再び語り出す上白石さん。「歌いながら夢みたいだなと思って…。私は2歳や3歳の頃から歌うことが大好きで、ずっと歌っているかしゃべっているかというくらい。歌をこんなに多くの人に聴いてもらう日が来るとは思っていなかったので、夢みたいだなと本当に思います」としみじみとした表情で語った。

そしてRADWIMPSの『なんでもないや(movie ver.)』を歌う前、観客に「質問してもいいですか?『君の名は。』を観た人」と問いかけると、観客席からは「2回」「3回」「7回」「8回」…と次々と声があがる。「なんだかセリみたいですね」と笑う上白石さんだった。そして「私の大切な大好きな三葉と、そして大好きな瀧くんの歌です」と改めて紹介し、歌い始めた。

ライブはあっという間に最後の曲へ。「もっともっと歌っていたいし、この大切な日が終わってほしくないなという気持ちがすごくあります」と語り、最後は「みなさんへのメッセージ」として『SMILE』を歌い上げた。

ライブ終了後はMCのニッポン放送・吉田尚紀アナとのトーク。「今までで一番楽しくリラックスして歌えました。みなさんの目が温かくて!」とホッとした表情で語った。情感たっぷりの歌い方については、「歌ってると情景が浮かぶんです。写真みたいに景色が浮かんで、その景色を観ながら歌っています」と説明した。

翌日に控えたCDデビューについてはワクワクする気持ちが止まらない様子。「CDを手にしたときには恥ずかしかったです。ジャケットに自分の顔が大きく載っていて、これはどうしようと。直視できなくて…」と苦笑いした。本作のレコーディングは昨年12月に始めて、なんと8ヶ月にわたって制作されたという。「一番最初に録った『WOMAN』を聴くと、なんだか昔撮った映画を見るみたいで恥ずかしい」と笑う。

最後に歌手として、「まだなんにもわからなくて自分でもドキドキワクワクしているんですが、お芝居をしているからこそ歌える歌、言葉の意味とか、言葉の奥にある深いものとかそういうものを伝えられるような歌を歌いたいなというのが目標です」と抱負を語った上白石さん。そんな中、サプライズの知らせが!新海誠監督からの応援メッセージが届いているという。

監督から「萌音ちゃんの歌声を初めて聴いた時、『この人は歌うべき人なのだ』と、すこしの寂しさと共に強く思いました」など優しいメッセージを耳にして感無量といった様子の上白石さん。

彼女の中に歌手活動を行うにあたり、迷いもあったようで、「ただ好きで好きでやってきて、誰のためでもなく、自分が楽しければいいと思ってやってきて、歌手になるという夢があったわけでもなくて、そんなんでいいのかなと思っていたんですけど、『歌うべきだ』って言っていただけると、そう言ってくださる人のために頑張ろうと思います」と力強く語った。

そしてさらにサプライズが! 10月14日にテレビ朝日系『ミュージックステーション』への出演が決定したことが告げられた。上白石さんは「今がピークかもしれない」と高揚した様子で語った。

上白石さんは、鹿児島県出身の18歳。13歳で「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞。映画『舞妓はレディ』で初主演を務めたほか、映画『ちはやふる』にも出演し、注目されている。2015年秋からは都内でライブ活動を開始し、純朴な容貌・力強い歌声・確かな演技力を持った彼女の伸びやかな歌声と確かな表現力で定評がある。